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2007年10月 3日 (水)

405号線 迷子

081r40513 ―― 晩夏のツーリング ――

それまで走ってきた405号線とは明らかに雰囲気が違っていました。
 そして、高度が増すとともに濃霧に包まれてきました。
視界は10メートル以下でしょうか。

日中にもかかわらず、ライトの灯りが霧に反射して光線が霧に映ります。
 昨日の憂鬱な気分で走っていた国道とは違い
先の見えないシチュエーションというのはわくわくする気持ちになってきます

途中いくつも分岐している道
その別かれ道はどちらに行けばいいのもか判別できません
 申し訳程度の表示があるですが、津南も十日町の文字も見当たらない

さて・・・困ったな

当てずっぽうに右に行ったり左に行ったりしているうちに
完全に方向を失ってしまった
 そんなことを繰り返して行くうちに
狐につままれたように、さっき走った道に戻って来てしまった
 まったく予想外で呆気にとられました
ポツンと、沿道の赤いトタン屋根の小屋に覚えがあったのです

『ふう・・・』
冷静になろうと一服

 心細さはありますが、まさか舗装路で遭難するなどとは
思いもしません。
霧が晴れたら民家の庭だった。なんてことだったら恥ずかしい・・・
 今の私は迷子なのです

 そんなことよりも、この山道をクリアしようする
ゲーム的感覚がありました。
 
 霧の中からゾンビが現れたら恐ろしいけど
いまのところ燃料は十分。
携帯缶は∞無限弾ほどの頼もしさがあるのです

私の描いた地図には、分かれ道はないのです
 とにかく、さっきとは違う方へ曲がってみるしかありませんでした

このあとも、わけのわからない分岐がいくつかあって
 途中まで走ってはUターンを繰り返しました
 せめて『⇒405』くらいの表示があったら・・・

車が通りかかったら、道を塞いででも道を尋ねるつもりだったのですが
 かれこれもう1時間以上は走っているのに
軽トラもクマも見ない。。。

彷徨うように山の中を走っていると
ふいに霧が解けてきました
晴れたというより、霧の下に出たというか
雲から抜け出たような感じです

すると、遠くに津南か十日町とおぼしき町の姿が見えました
 そこで濡れたグローブをギュッとしぼり ライトカウルの内側に
畳んであるタオルを取り出して、ゴーグルをキュッキュッと拭い
 もうひと踏ん張りだと気合を入れ直しました

TIME的にはすでに『GAME OVER』と言ったところか・・・『EASY』で。

その後、どうにかこうにか麓に辿り着きましたが
 この山道から里に出てきたときのこの気分。
充実感と達成感があって久々に楽しめました

032touka10 (画像は、旅、初日の117号から望む

津南方面)

 
津南駅前から信濃川を越えて
見覚えのある117号線に出て
 旅の初日でも立ち寄ったコンビニで安堵の休憩

おもむろに、盆踊りの『ドンドコドン、ピーヒャララ』と、音色が
風にのってふわふわ聞こえてきました
 盆踊りでは必ずと言っていいほど耳にするあの民謡

『真昼間から踊ってるのだろうか?』
 この辺りは旧暦で行事が行われているようです

ちょっと盆踊り会場へ行ってみたくなった

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